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2025年11月(令和7年)
11月下旬、小石川植物園では木々の紅葉・黄葉が本格化 …… 2025.11下旬
 11月後半の秋晴れの日、運動も兼ねて小石川植物園をぶらぶら散策してきました。高木・大樹が立ち並ぶ園内では木々の紅葉・黄葉が本格化してきました。晴れ上がった青空が晩秋の風景の格好の背景になっています。この写真は、精子発見のイチョウの大樹の見事な黄葉です。
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高尾山のはとバス観光 …… 2025.11.20
 好天に恵まれた11月中旬の平日、高尾山で紅葉狩りや懐石料理を楽しんできました(はとバス観光)。東京駅南口を出発し、高速道路で約1時間で高尾山口に到着。到着後はまず昼食、うかい鳥山の鳥串などの懐石料理です。2時間かけてゆったりと料理を堪能しました。このアトは高尾山登山。ケーブルカーで山上駅に到着し有名な薬王院まで約20分の徒歩。平日でしたが結構人出が多く、参道は行き来する人でぞろぞろ。高尾山のシンボルのような薬王院(真言宗智山派の大本山)をようやく参拝。時間の関係で山頂までの登山はあきらめ、下山の途へ。途中根がまるでたこの足のように曲がりくねった「蛸杉」も見かけました。帰りもケーブルカーに乗って下山。そしてはとバスで東京駅へまっしぐら。なかなかいいバス旅でした。
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朝晩の冷え込み続き、植物園でも木々の紅葉が始まる …… 2025.11.7
 このところ、朝晩の冷え込みが厳しくなり、秋が本格化してきました。スッキリした秋晴れの天気が少ない中、11月上旬のこの日は久しぶりに日差しが戻ってきましたので、小石川植物園をぶらぶらと散策してきました。園内では、木々の紅葉・黄葉が始まり、秋の木の実もあちこちで見られるようになってきました。上の写真はハゼノキの実です。
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 11月下旬の小石川植物園

ユリノキスズカケノキなどの大樹が立ち並ぶ巨木並木ゾーンです。かなり晩秋色が濃くなってきました。落ち葉が広がる大樹の下のベンチは人気があって、なかなか座ることができません。

褐色に紅葉するユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)。北米中部原産の落葉高木でかなり落葉が進んでいます。大樹の姿形が美しく、全国に街路樹や公園樹として利用されています。

北米東部原産のアメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)。黄色や褐色の大きな木の葉が織りなす見事な紅葉模様です。

北米原産の落葉針葉樹ラクウショウ(落羽松、沼杉;ヒノキ科スギ亜科ヌマスギ属)の褐色の紅葉。秋の陽光にあざやかに輝いています。湿地に生えるラクウショウには幹の周りに呼吸のための気根が地表に飛び出る。一見すると小さな仏像が立ち並んでいるように見える。

メタセコイア(曙杉;ヒノキ科セコイア亜科メタセコイア属)の高木と左側のケヤキ(欅;ニレ科ケヤキ属)の大樹。ともに褐色の紅葉が進んでいます。

ヨーロッパ原産の落葉高木イタリアヤマナラシ(西洋箱柳、ポプラ;ヤナギ科ヤマナラシ属)の黄葉。のっぽの樹形のポプラの高木ですが、絡みついていたナツヅタが今やすっかり枯れ落ちて、ポプラの「素の姿」が見えています。

中国原産の落葉高木シナサワグルミ(支那沢胡桃;クルミ科サワグルミ属)。あまり目立たない黄葉が進んでいます。公園樹、街路樹として多く用いられています。クルミの仲間ですが、クルミのような食用の実はつけません。

中国・台湾原産の落葉高木ナンキンハゼ(南京櫨;トウダイグサ科ナンキンハゼ属)。美しく紅葉し、この葉が陽光でキラキラと輝いています。木の実は種皮が蝋状の物質で覆われ、ハゼノキと同じようにロウを採取します。

中国・台湾・フィリピンに分布する常緑高木オオカナメモチ(大要黐;バラ科カナメモチ属)。紅葉はありませんが、その代わり秋にたくさんの実が付き、黄土色から赤色に変わっていきます。そして、新年に花芽が付きます。

イロハモミジ(いろは紅葉;ムクロジ科カエデ属 )。東アジアに自生し、わが国では本州以南に分布する落葉高木。秋の紅葉の代表格ですが、今年は夏の猛暑のせいか、例年に比べ紅葉があまりパッとしません。

日本固有種で東北地方中部以南に自生する落葉高木のメグスリノキ(目薬の木;ムクロジ科カエデ属 )。晩秋の真赤に燃えるような紅葉は実に見事ですが、今はまだ部分的。12月に入ってから紅葉が本格化します。

中国原産の落葉小高木のシナマンサク(支那満作;マンサク科マンサク属)。陽光を受けた黄葉の裏側から見ると葉脈もくっきり浮かび上がり、美しい。

中国安徽省の宣州に自生し、石灰岩山地に生えるセイタン(青檀;アサ科セイタン属)。美しく黄葉が進んでいます。青檀の木は同地で産出される良質な書画紙(宣紙)の原料となっています。宣紙は青檀の樹皮を主原料に藁を加えて作られます。

ハリグワ(針桑;クワ科ハリグワ属)の黄葉です。中国・朝鮮半島原産の落葉小高木で幹や枝に針のようなトゲがあります。かつて養蚕が盛んであった頃はカイコの餌用としてハリグワが各地で栽培されていたとのこと。

カジノキ(梶の木;クワ科コウゾ属)。中国・インドシナ・マレーシア原産の落葉高木。少しづつ黄葉が広がっています。カジノキは古くから和紙の原料として栽培されている。また、神社の境内などに多く植えられ、諏訪神社等の神紋や日本の家紋にも用いられている。

  
 11月上旬の小石川植物園

園入口から日本庭園に向かって少しだけ歩いたところにメタセコイア(曙杉;ヒノキ科セコイア亜科メタセコイア属)の木々が凛として天に伸びるように林立しています。高木の針葉が次第に色づいてきました。

巨木並木ゾーンの風景です。これは北米東部原産の落葉高木アメリカスズカケノキ(スズカケノキ科スズカケノキ属)。緑色、黄色、褐色の大きな木の葉がコラボしていて、壮観な眺めです。

北米中部原産の落葉高木ユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)も巨木並木ゾーンにそびえています。黄葉と褐色の葉が混じり合っています。

日本各地、中国、朝鮮半島に分布する落葉高木カツラ(桂;カツラ科カツラ属)。ハート形の円い形状の黄葉が陽光に美しく輝いていました。カツラの落ち葉は甘い香りを呈するので、少し離れた所からでもカツラの存在に気がつきます。

北米原産の落葉高木で庭木や街路樹として利用されているハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)の紅葉です。ハナミズキ初夏には紅白の花が美しく咲き出します。

北米に広く分布する落葉広葉樹のヒッコリー(クルミ科ペカン属)。独特の形状の大きな木の葉が見事に褐色に色づいています。ヒッコリーは材質が良く、建築家具、工芸材やスキー用材として使用されます。

中国原産の落葉高木フクロミモクゲンジ(袋実木欒子、オオモクゲンジ;ムクロジ科モクゲンジ属)。一見すると花のように見えますが、袋果です。まん丸の黒い種子がこの袋の中に入っています。

関東以西~沖縄の山野に生える常緑高木クロガネモチ(黒鉄黐;モチノキ科モチノキ属)。晩秋に赤い実が樹木全体にたわわにつく。公園樹、街路樹として用いられる。

中国四川省原産の常緑小高木シセントキワガキ(四川常磐柿;カキノキ科カキノキ属)。小さく真ん丸の実が群れてつくようになります。普通の果樹の柿とは全く趣が違い、葉や果実が美しいので盆栽として多く用いられる。

最後に我が家の庭の風景。常緑樹キンカン(金柑;ミカン科キンカン属 or ミカン属)の樹木にたわわに小さな果実が付いていて、次第に黄色が濃くなってきました。

キンカンは、ミカン科の果実の中で果皮のまま食べられるのが特徴。果皮のついたまま甘く煮て甘露煮にすると、美味しく食することができます。葉の成分には精油が含まれています。


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